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江戸の経済

| 経済の演目 | 相場の変化 | 賃 金 | 物 価 | 改革と対策 |

経済の演目

十六文(江戸時代後期を基準)
時そば」に登場する二八そばの値段。現在価値:320円
一両と八百
大工調べ」で、与太郎が滞納してしまう店賃の額。
果たしてこの時の八百文は、政五郎が言うように「たかが八百」なのか。
現代での価値:滞納した14万4,000円の店賃のうち12万円を支払って2万4,000円は後払い。
ただし、大工の日当は540文くらいはあったので、道具箱さえあれば2日で稼げる金額
四十二両
「芝浜」で、魚屋の亭主が海岸で拾ってきた財布に入っていた金額。
これで当分遊んで暮らせると仲間を集めてどんちゃん騒ぎを始めてしまうが、果たしてどれくらい遊んで暮らせたお金なの。
私見的な現代日本の価値で、210万円かな。
五十両
「黄金餅」で、病気で苦しむ乞食坊主の西念が死ぬ間際に餅にくるんで飲み込んでしまった一分金二分金の合計金額。
文七元結」で、博打好きの左官の長兵衛に妓楼佐野槌の女将が娘の預かり料として貸した金額。
「井戸の茶碗」で、細川藩の若い勤番侍が三百文で買い求めた仏像から出てきた小判の額。
「柳田格之進」で、格之進が碁敵の万屋源兵衛の離れ屋敷で碁に夢中になっているときに、離れから紛失した小判の額。
格之進は店の者から疑われ、無実ではあったが、娘のおきぬを郭に身売りしてこの金を工面した。
現代での価値:250万円
三百両
火焔太鼓」で、道具屋の亭主が殿様に買って貰った時代物の太鼓(火焔太鼓)の値段。
現代での価値:9,000万円
一千両
「宿屋の富」に出てくる富くじの最高当選金額。ちなみに富くじ一枚の値段は一分。
現代での価値:3億円(ジャンボ宝くじと一緒)、二番富で五百両=1億5千万円。しかし、富くじ1枚の値段が3万円。
百万石
一石=27万円
現代価値:2,700億円
「加賀藩百万石」として最大の藩であるが、実際は119万5,000石あり、現代の価値は3,200億円となる。
1石=10斗=100升=1,000合、1石=150kg(1合=150g)

相場の変化

1両(4分=4000文)、1分(4朱=1000文)、1朱(250文)

江戸時代初期レート
1両=2,000文
現在価値:1両=10万円
江戸時代中期レート
現在価値:1両=5万円、1分=2万円、1朱=5千円、1文=20円
千両箱(8000万円)、 1文(100円)、そば(16文、400円)
江戸時代後期レート
1両=6500文
現在価値:1両=3万円、1分=7,500円、1文=7.5円
米の値段を基準にした場合、金一両は現代の55000円くらい。
また、職人の賃金から算出した場合、金一両は現代の3万円になります。
※「武士の家計簿」磯田道史より
大工(夫婦と子供一人)の年間収入:26両=312万円
振り売り(行商人)の年間収入:35両=420万円
農家(水田1町と畑5反)の可処分所得:11両=132万円
米や麦などの食料は確保されていましたのでこのような少ない金額になるが、それでも農民にとっての一両は、現代で言えば50万円くらいの感覚
武士(石高500石の旗本、使用人7名)の年間収入:150両=1,800万円
武士はかなりの収入があるように見えるが、人件費や交際費等が大きな負担。
幕末期レート
1両=4千円〜1万円
明治時代
金本位制の1円は、今の3,800円(現在の2万円ぐらいの重み)。壷算、3円50銭
明治時代の1円は、5万円。一壷17万5千円
江戸時代の換算表(リンク)
落語の部屋(リンク)・・・落語難語辞典

賃 金

物価米/1升かけ蕎麦銭 湯大工の日当下女の年給
江戸前期80文8文-200文1.5両/年
17文/日
江戸中期120文16文6~8文330〜550文2.5両/年
50文/日
慶応期500〜1000文20~24文12~24文1100〜1500文-
明治期16銭1銭5厘2銭66銭19円/年、5銭/日
昭和期124円35円17円800円-
平成期700円474円394円18,940円-
令和6年1200円430円550円18,291円339.1万円

物 価

値段一文=30円で換算平成元令和6年
浮世絵32文960円
見せ物24文720円1,500円(映画)1,800円(映画)
歌舞伎(桟敷)3,500文10万5千円20,000円
風呂屋8文240円550円
駕籠
(日本橋~吉原)
200文6,000円1,700円(タクシー)
飛脚(書状1通)30文900円
旅籠(中級)200文6,000円
木綿1反600文18,000円
下駄(並)50文1,500円
番傘200文6,000円668.80円(ビニール傘)
蛇の目傘800文24,000円
西瓜40文1,200円3,480円
沢庵大根15文450円490円
鮨(握り鮨)1個8文240円120円
200文6,000円
鰻飯200文6,000円1,600円
豆腐1/4丁15文450円130円(3個パック)
納豆4文120円251円(3個パック)
蜆 1升10文300円
このしろ3文90円
ゆで卵20文600円97円
天麩羅蕎麦32文960円390円540円
大福餅4文120円50円180円
蒸羊羹70文2,100円
串団子4文120円90円
心太70文2,100円
甘酒(1椀)8文240円
冷や水(1椀)4文120円80円120円
菜種油(1合)40文1,200円185円
居酒屋(酒1合)32文960円500円750円
煙草(14g)8文240円550円(アイコス/箱)
百目蝋燭200文6,000円
歯磨き粉1袋
(1ヶ月分)
8文240円359円

改革と対策

田沼意次の改革

側用人となった1767年(明和4年)から失脚する1786年(天明6年)まで。
江戸幕府の財政難を打開するために、商業を重視し、経済を活発化させる政策を打ち出したものです。
株仲間制度の奨励
商業者の組合である株仲間を奨励し、彼らに特権を与え、代わりに税を納めさせました.
専売制の拡大
幕府が直接的に商売をする専売制を拡大し、幕府の収入を増やしました.
外国貿易の推進
ロシアとの通商交渉など、外国貿易を積極的に推進しました.
通貨制度の改革
銀貨を中心に通貨体制を統一し、通貨を使いやすくしました.
殖産興業
印旛沼・手賀沼の干拓など、社会資本整備も行い、農業の発展を促しました.
しかし、過度な商業主義や、賄賂政治などが批判され、農民は苦難に苦しみ、一揆も頻発。天明の大飢饉や洪水によって、その改革は失敗に終わった。

江戸の3大改革

享保の改革 (1716年 - 1745年)
8代将軍徳川吉宗が実施。幕府の財政再建と庶民生活の安定を目的に、倹約令の制定、新田開発の奨励、目安箱の設置、大名から米を上納させる「上米の制」などが実施されました。
寛政の改革 (1787年 - 1793年)
松平定信が実施。田沼意次の政治による腐敗を是正し、幕府の財政再建を図るため、緊縮財政。重商主義から重農主義への転換する「囲米の制」などが実施されました。
天保の改革(1841年 - 1843年)
水野忠邦が実施。幕府財政の再建と社会の安定を目的に、倹約令の実施、風紀粛正、株仲間解散、人返し令などが実施されましたが、商人や譜代大名からの反対によって、わずか3年で失敗に終わりました。